「永代経」とはなんですか?
お寺で春と秋に行われる法要は二つあります。一つは皆さんご存じの「お彼岸法要」ですが、もう一つは「永代経法要」です。
この「永代経」について、お寺によくお参りされる方、ご年配の方は今さら説明することもないのですが、核家族なども影響してか特にお若いご門徒で、ご存じでない方も増えつつあります。
「永代経」とは、そういう名前のお経があるのでなく、大きく三つの意味があります。「故人のご命日に、お寺で永代にお経が勤められる」「故人の家族が、ご命日を縁として永代に仏さまのみ教えをいただく」「お経が勤まり、仏さまのみ教えを広めるお寺が永代に存続される」の三つです。
例えば、ご主人が亡くなります。すると奥さまは、「自分が生きている間は主人の法事はするけれど、私まで死んでしまったらだれが法事をしてくれるの?」という心配をされます。主人をはじめ自分を育ててくれた親を思って法要をする人がいないとは、悲しくさみしいことです。そこで、お寺にそれを永代に依頼するわけです。「自分が亡くなった後も自分にご縁のあった方々のご法事をお願いします」という心で…。
ここで、大切なのは、「お寺に依頼してそれでおしまい」ではいけないということです。永代とは「いつまでも」という意味、経とは「仏さまのみ教え」です。先ほど申したように、後に残る者がお寺で仏さまのみ教えをいただく生活をしなければ本当のご供養にならないのです。
永代経の心を糧にして、お寺で仏さまのみ教えを聴聞する生活をおすすめします。
2005年10月13日【17】
仏事よくある質問
- ご法事の案内文・挨拶等の基本を教えてください。
- お正月にご法事…どうしても「精進料理」か?
- 「お彼岸」ご門徒にしてほしいこと…?
- 中陰のお参り(お勤め)はどこでするのですか?
- 「初盆」…一番大切なことは?
- 浄土真宗の正しいお墓の立て方を教えてください。
- お寺の龍の彫刻や飾りにはどういう意味があるの?
- 年回法要はいつまで勤めるのですか?
- 仏事の場で心得ておきたいこと
- 初詣…門徒のお正月は?
- お仏壇はどちらに向ければいいのですか?
- 「永代経」とはなんですか?
- ご法事の案内状の正しい形を知りたいのですが…?
- ローソクの灯りとお線香は終日点火するのですか?
- 「お盆」とは、どのような行事なのですか?
- ご法事を併せて勤めていいのでしょうか?
- 「法名」「戒名」いったいどっち?
- 法事の日を遅らせてはいけませんか?
- お仏壇の中に仏さまがいっぱい・・・いいのかな?
- 故人の写真はどこに飾るのですか?
- お仏壇にお供えする花に決まりがありますか?
- 「お性根入れ」「お魂入れ」は必要ですか?
- 「四十九日」が三月にまたがるとよくないことが起こる?
- お仏壇に、お水やお茶はお供えしないのですか?
- 「北枕」で寝るとよくないことが起こる?
- 「お彼岸」について教えてください。
- お仏壇のお飾りのしかたと、意味を教えてください。
- 仏事の際の、金封の表書きはどう書くのですか?