4月1日~断捨離…断じて 捨てない 離さない
うららかな花日和の毎日です。
さて、テレビ番組で、『開運なんでも鑑定団』という番組があります。
一般視聴者が集めたお宝を専門家が評価する番組ですが、お宝と言えるものなど持ち得ない私は、いつも「へ~」と、口を開けながら興味深く観ています。
先般その番組で、マンガの神様と言われる手塚治虫さんのキャラクターを四十五年間、集めている男性が出演していました。
ご自身お一人で展覧会を開くほどの収集家で、その方がおもしろいことをおっしゃっていました。
最近、人生の終わりのためのさまざまな準備を行う「終活」ということが言われますが、「私にとっての終活は、終わりなき活動です」。
また、物への執着心をなくし処分して、身軽で快適な生活を考える「断捨離」ということを聞きますが、「私にとっての断捨離は、断じて、捨てない、離さないことです」とおっしゃいました。
その言葉を聞いて、私にとっての終活、「終わりなき活動」とは何かを思いました。
もちろん人生の終わりに向かっての準備も大切ですが、私にとっての終わりなき活動は、仏法聴聞でありましょう。老病死をかかえた自分自身がどのような最後を迎えるのか、そしてその時まで、どのようにこの人生を過ごさせていただくのか、仏さまのみ教えに問いたずねていくことです。
私にとっての断捨離、「断じて、捨てない、離さない」ものとは何でしょうか。
もちろん身の回りを整理して快適な生活をすることは大切ですが、断じて捨てない、離さないものは、南無阿弥陀仏のお念仏です。
といっても、私が捨てないのではありません。私が離さないのではありません。阿弥陀さまがこの私を捨てないのです。離さないのです。
南無阿弥陀仏…阿弥陀さまが私を断じて捨てない、離さない。有り難いことです。
2024年03月29日【449】